menu

明日ゲンキになるマメ知識明日、ゲンキになるためのマメ知識

アスゲンのお薬に使用されている成分の原料や
それぞれの効能などをわかりやすくご紹介しているページです。
健康に関する最新情報もあわせて随時更新してまいりますので、
毎日の豊かな暮らしづくりにぜひご参考ください。

睡眠、ちゃんと取れてますか?(活動量計と睡眠)

みなさんはよく眠れていますか?

寝つきが悪い、寝ても途中で起きてしまう、忙しくて睡眠時間が取れない・・・など。

では、みなさんは昨日の睡眠がどんなものだったが振り返っていますか?

布団に入った時刻、起きた時刻、よく眠れた、まあまあ、眠れなかった、を記録していますか?

睡眠を記録することは健康への第一歩です。

睡眠不足は身体の免疫機能を低下させることが知られており、それが高じて病気となることは広く知られているところです。

近年、睡眠は身体を休ませるだけでなく、記憶の整理を行うために重要な行動であることが分かってきました。最近まで"熟睡している" 「ノンレム睡眠」 が重要と言われていましたが、最新の研究によれば、 "体は寝ているが脳は起きて活動している" 「レム睡眠」 の重要性が見出され、注目が集まっています。

(論文) レム睡眠中におこる大脳毛細血管の血流の上昇と、A2a受容体の関与

Cerebral capillary blood flow upsurge during REM sleep is mediated by A2a receptors   Cell Reports 2021

<概 要>

●マウスの大脳皮質のさまざまな領野を観察したところ、いずれの領野においても、毛細血管へと流入する赤血球数は、覚醒して活発に運動している時と深いノンレム睡眠中には差がない。

●しかしレム睡眠中の赤血球数は2倍近くと大幅に上昇することが判明した。 このことは、レム睡眠中は脳の毛細血管の血流が活発になっていることを意味する。大脳皮質の神経細胞は、レム睡眠中に活発に物質交換を行っていることが示唆された。

●成人においてレム睡眠の割合が少ないと、このような活発な物質交換が行われず、脳の機能低下や老化が進み、認知症のリスクが高まるものと考えられる。

なお、適切なレム睡眠の割合は一睡眠中、15%~25%程と言われています。

さて、4年前(2018年9月)に活動量計について書きましたが、その頃に比べると、今は本当に多くの方が活動量計(スマートウォッチですね)を身に着けているのを目にするようになりました。これには睡眠をモニターする機能が付いているものもあることから、睡眠に対する関心を高めることに一役かっているのかな?と私は思っています。

私も睡眠をモニターできるスマートウォッチ(Polar社)ユーザーで、2018年5月から使用しています。

今回は私の今までの経験をもとに、睡眠をモニターすることの重要性、そして睡眠を理解することが、よりよい生活を送るにつながる可能性についてお話できればと思います。

わたしの平均睡眠時間(6時間半)において<眠れていない時>と<眠れている時>を比較してみましょう。

Fig.1が睡眠の中断状況(黄色の帯線)、Fig.2が睡眠の詳細(ノンレム睡眠(深い)、レム睡眠(浅い)、その他)を表したものです。

Fig.1

<眠れていない時>

<眠れている時>

Fig.2

<眠れていない時  *9/26のもの>

<眠れている時  *10/14のもの>

Fig.1およびFig.2の見方を示します。

<Fig.1>

・睡眠の質は、中断(途中覚醒)が少ない(黄色の帯線が少ない)方が良い睡眠です。

<Fig.2>

・睡眠の初期に深い睡眠を表す濃紺色の帯が現れることが多く、これが現れた時は「よく眠れた」感を感じやすくなります。時間が経過するに従い、これが現れる時間は短くなっていきます。

・濃紺色 + 青色 + 淡緑 + 黄色 の組み合わせを1つのサイクルとし、1晩で3~6サイクル繰り返します。

・サイクル数が多い方が、短い睡眠でも「よく寝た」感を感じやすくなります。

今回示した睡眠について評価すると、両方とも寝入りばなは初期に深い睡眠が現れる良い睡眠です。

ところが、9月26日の睡眠状態は何らかの理由で途中覚醒があった後、睡眠サイクルが2回訪れるものの、10月14日のものに比べてサイクルが不安定であり、淡緑色のレム睡眠の現れ方が明確ではありません。

従って、同じ6時間半の睡眠であっても10月14日の方が良い睡眠であったと考えられます。

ちなみに冒頭でお話したレム睡眠の割合について思い出してください。紹介例の全睡眠に対するレム睡眠の割合は9月26日が16%、10月14日が30%でした。

脳にとっても10月14日は良い日だったようです。

これを毎日見ていると日常生活において起きている時、どんな行動をすると眠れないのか、または眠れるのかが分かってくることから、睡眠に悪影響を与えるだろう行動(夜の激しい運動、深酒・寝酒、スマホを見ながら寝る 等)をなるべくしないようにするという行動変容につながっていきます。そしてそして気分良く目覚めることができる日が増えていきます。

スマートウォッチによって機能が異なると思いますが、一度確認されてみてはいかがでしょうか。

そして毎日の睡眠を明日の健康につなげていきませんか?

TOPに戻る