くすり・病気について
せき(咳)・たん・ぜんそく(気管支ぜんそく)について
せき(咳)には「止めた方がよいせき(咳)」と「止めない方がよいせき(咳)」があるのをご存知ですか?
このページでは、せき(咳)・たん・ぜんそくが起こるメカニズムや日頃からできる予防についてご説明します。
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せき(咳)
せき(咳)は、気道内に侵入した異物や、気道内の炎症によって生じた、たんなどの刺激によって起こります。せき(咳)は、異物の侵入を防ぎ、たんの量が多くなると喉の外に出して気道をきれいにするための「生体防御反応」です。
止めた方がよいせき(咳)・止めない方がよいせき(咳)
一口に「せき(咳)」と言っても、出る原因は様々。原因によっては安易に止めない方がよいせき(咳)もあるのです。
止めた方がよいせき(咳)
せき(咳)の特徴 | たんのない乾いたせき(咳)(コンコンタイプ) | |
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使用する薬 | 中枢性鎮咳剤:ジヒドロコデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩など | |
備考 | たんがからまない、乾性のせき(咳)です。 中枢性鎮咳剤は、咳中枢に直接作用し、咳反射を抑制することにより、咳を止めます。 |
止めない方がよいせき(咳)
せき(咳)の特徴 | たんがからんだ湿ったせき(咳)(ゼロゼロタイプ) | |
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使用する薬 | 末梢性鎮咳剤:メチルエフェドリン塩酸塩、ジプロフィリン、マオウエキスなど | |
備考 | 末梢性鎮咳剤は、気管支を拡げて呼吸を楽にすることで、「せき(咳)」や「喘鳴(ぜーぜー、ひゅーひゅー)」の症状を鎮めます。 |
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「たん」はなぜ出るの?
たんは、生体に不要なもの、たとえばウィルス・細菌・異物を体外に追い出すために気道粘膜から過剰に出てくる分泌物です。異物をたんがからめ取って、線毛で運び出してくれます(粘液線毛輸送)。
たんの色は健康のバロメーター
健康なとき | 無色透明 |
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タバコを吸う人 | 灰色っぽい、あるいは半透明 |
細菌やウィルスに感染しているとき | 黄色や緑黄色、時には血の混じった血たんが出る |
よくある質問
- せき(咳)とたんが続いてつらいのですが...。
- いま出ているせき(咳)・たんが、自分の体を守るために必要な程度か、余分に出ているのかがポイントです。黄色いたんを伴うようなら、まだ感染が治っていない可能性があります。気管支が人より過敏な状態にあるぜんそくの要因を持つ人も、せき(咳)・たんが長く残ることがあります。
- たんの多いせき(咳)にはどんなお薬がいいですか?
- たんのあるときには、たんを運び出してくれるお薬(去痰剤)を使います。たんがスムーズに出やすくなれば、せき(咳)も鎮まります。
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気管支炎
急性気管支炎
風邪・インフルエンザに続いて起きることが多く、刺激性のガスやほこりを吸っても起きます。せき(咳)は急性気管支炎の主な症状です。たんは、はじめ水のようですが、次第に膿のようになります。
慢性気管支炎
たんを伴ったせき(咳)が2年以上、少なくとも1年のうち3ヶ月以上ほとんど毎日続く状態をいい、継続した治療を必要とします。
よくある質問
- 気管支炎はどんな治療をしますか?
- 急性気管支炎では、せき(咳)を止める対症療法として、「鎮咳去痰薬」「消炎薬」などが使用されます。また、細菌性の二次感染が疑われる場合には、「抗生物質」の投与も行われます。
慢性気管支炎の治療の基本は、「禁煙」と薬物療法です。痰の分泌を抑制する「去痰薬」、気道が閉塞し息切れがする場合には「気管支拡張薬」などが使用されます。 - 生活上の注意ポイントは?
- 急性気管支炎は、慢性化しないよう、早目に治すことを心がけましょう。湿度を保ち、温かく安静にし、十分な水分や栄養を摂りましょう。
慢性気管支炎は、原因がタバコによるものが多いと言われていますので、まず、禁煙しましょう。また、風邪などの感染を避けることや、乾いた冷たい空気を直接吸わないようにすることを心がけましょう。
ぜんそく(気管支ぜんそく)
空気の通り道である「気道」が狭くなり、呼吸が苦しくなる病気です。気管支の筋肉の収縮や気管支粘膜の浮遊、痰の分泌などのために気管支が狭窄して苦しくなったり、狭くなった気管支で無理矢理呼吸しようとするために、呼吸のたびにひゅーひゅー、またはぜーぜーといった音が出るようになります。ぜんそくは、薬などできちんとコントロールされれば、健康な人と同様の生活を送ることは可能です。
ぜんそくの主な症状
胸部圧迫感、咳、喘鳴、呼吸困難
ぜんそくと前向きに付き合っていくために
大人のぜんそくが治りにくいのは、子どものぜんそくに比べて原因が複雑で、しかも多く絡み合っているためと考えられます。症状が起きていないときの予防的治療と発作が起こったときの救急治療を分けて考え、患者さん自身がきちんと自己管理をし、普通の人と変わらない生活を目指しましょう。
よくある質問
- どんな治療をしますか?
- 治療の中心は薬物療法となり、 【1】 気道の炎症を抑える「吸入ステロイド剤」 【2】 炎症の原因を抑える「抗アレルギー剤」 【3】 気道を広げる「気管支拡張剤」 などが使用されます。
- 生活上の注意ポイントは?
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- 発作の原因となる、アレルゲン(ダニやほこり)の吸入や、喫煙、飲酒などをなるべく避けるようにしましょう。
- ストレスや疲れをためこまないよう、ゆっくり休養を取りましょう。
- 風邪などの感染症にかからないように、マスク、手洗い、うがいなどで予防を心がけましょう。
COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)
慢性閉塞性肺疾患のことをいい、ぜんそくによく似た症状を示します。さまざまな原因、特に喫煙により、タバコの煙に含まれる様々な有害な物質が、気管支や肺を傷つけ、慢性的な炎症を引き起こしてしまいます。その結果、肺の中の組織が壊れたり、気管支の粘膜が腫れたりします。このため、息切れを生じたり、せき(咳)やたんが増加する病気です。完治は難しいので、薬や生活習慣改善により病気をコントロールする必要があります。
よくある質問
- 生活上の注意ポイントは?
- 最も大きな原因となっているのは、タバコですので、禁煙することが、発症リスクを減らし、進行を止めるのに最も効果的です。
せき(咳)ぜんそく
長引くせき(咳)の原因として最近注目されているのが『せき(咳)ぜんそく』です。
慢性のせき(咳)の約4割がせき(咳)ぜんそくと言われています。
せき(咳)ぜんそくは、たんがほとんど出ない乾いたせき(咳)が続き、ぜんそく特有の「ぜーぜー」「ひゅーひゅー」という喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難はありません。
乾いたせき(咳)が8週間以上続く場合は『せき(咳)ぜんそく』を疑いましょう。
3~4割の方がぜんそくを発症
せき(咳)ぜんそくは、ぜんそくではありませんが、ぜんそくと同様に気道(空気の通る道)に炎症が起こり、いろいろな刺激によって気道が狭くなることで、せき(咳)が出る病気です。 症状がせき(咳)だけだからと治療せずに放置するとぜんそくになる可能性が高く、3~4割の方がぜんそくに移行すると言われています。
せき(咳)ぜんそくの特徴
- たんのない乾いたせき(咳)が続く
- ぜーぜー・ひゅーひゅーというぜんそく特有の喘鳴はない
- かぜが引き金となり、せき(咳)症状が長引く
- 夜間から明け方にかけてせき(咳)が出る
- 冷たい空気、煙草の煙、ハウスダスト、運動などによりせき(咳)込みやすい
- 台風や季節の変わり目などで悪化しやすい
せき(咳)ぜんそくの診断方法は?
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喘鳴を伴わないせき(咳)が8週間以上続く
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聴診器で診察しても、喘鳴を認めない
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一般のかぜ薬やせき(咳)止めは効かず、気管支拡張薬(β2刺激薬)が有効
よくある質問
- 季節によって症状が出るときと出ないときがあります。その場合でも通年の治療が必要ですか?
- 季節型から通年型に移行する場合がありますので、医師に相談し、適切に対応することをおすすめします。