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明日ゲンキになるマメ知識明日、ゲンキになるためのマメ知識

アスゲンのお薬に使用されている成分の原料や
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健康に関する最新情報もあわせて随時更新してまいりますので、
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SDGs「本、読んでますか? ~ SDGs 目標 No.4 " 質の高い教育をみんなに "」

弊社の食堂には社員の知識向上のため、何百冊もの本が横長の本棚に並んでいます。

これらは弊社の人間であれば自由に読むことができます。ジャンルはビジネス書からマンガ、絵本にいたるまでと、まるで小さな図書館のようです。

私は仕事柄、いろいろなテーマで文章を書く機会が多いことからよく利用しております。今回は「本を読む」ことについて思っていることを書いていこうと思います。

皆さんはどんな時に本を読みますか。

暇だから、仕事に必要だから、話題の本だから・・・などなど。共通しているのは目的があること、そして本を手にするときは自分の中に解決したい問題があってその答えを探そうとしている時ではないでしょうか。問題が難しいものであればあるほど、いわゆるビジネス書と言われるものの中に答えは見つからないように感じます。

私も仕事上の問題を抱えていたことがあり、何とか解決策を探そうと思って書店をうろついていたことがあります。

     

目的の本が見つからず、やけくそで手に取ったものが哲学書コーナーにあったブレーズ=パスカルの「パンセ」でした。「クレオパトラの鼻が低かったら世界は変わっていただろう」で有名なあのパスカルです。台風の時の気圧単位「ヘクトパスカル」にもその名前を残している17世紀のフランスの哲学者であり数学者です。たまたま知っていたのがこの人だったというだけで選びました。値段も手頃で500ページくらいあったものの、内容は長文でなく半分くらいは1行で完結しており、それが特に順序も考えず適当に並べられているだけであったため、おみくじのように毎日めくっては読んでいました(<補足>「パンセ」はパスカル本人が出版しようと書き溜めていたメモの集まりらしく、本人が整理出版する前に死んでしまったことから、死後、友人が分類し出版したものの、その後何回か編集し直され、いくつか異なるバージョンが出版されている)。

パンセの中で文章が長いものは理解できないことが多かったですが、1行しか書かれていないものの方が難しい時もありました。パンセを読んでいくうちに気づいたことは「世の中は解決できないものでできていて、どれも答えがない。みんな自分が信じた答えに自分を納得させて生きている。」そして「ここに答えがあったのか!」ということでした。

      

この後、私の興味の範囲に「哲学」が入りました。自分の抱えている「答えのない問題の答え」がそこにあるように感じたからです。

「哲学」は簡単に言うと「自分は世の中をこう考えている。それをこう文章で表現してみた。どう思う?」というものだと思います。何冊か読んでみるとこれらの著者は、どんな出来事にも当てはまる様にしたかったせいか、抽象的な表現になっていることが多く、さながら文章で書かれた数式のように思えてくることがあります。世の中を作っているのは人間であり、人間を作っているのが心であるならば、変化を続ける心中をなんとか表現する言葉が理解しがたいというのは当たり前かもしれません。ただそんな移り気な世の中で「結局、自分はどうしたいのか」を考えたいときには「哲学」に頼る必要があると思います。そしてそれを理解できる段階まで自分を引き上げるためにはその周辺の知識を固める必要があります。自分の答えを探す過程において物事の捉え方が変わっていくのを感じるでしょう。本を読む理由はこれだと思います。 最後になぜ本を読むのかについて書いてまとめとします。

     

1)他の人の人生を追体験できる ・・・ 伝記のようにある人が生れてから死ぬまでではなく、創作も含めて、ある時期に感じていたこと、考えていたことも人生の一部です。いわゆる名作とか古典として残っているものは「この人の作品(人生)は私の役に立ったから、読むといいよ」とされて現在まで残ったものです。人は自分の人生を1回しか生きられませんが、本であれば自分の人生を生きながら、他人の人生を追体験し良い所は取り入れることができます。

       

2)「わかること」と「わからないこと」が認識できる ・・・ 哲学作品や登場人物が何百人も出てくる長編小説を読んでいると、これを理解できる人がおり、さらにこれを作品として仕上げた著者がいることが信じられない時があります。「自分が作品を選んでいるのではなく、作品がこちらの頭の出来具合を試しているのでは?」と思う時があります。この経験によって作品に対して「まだまだ、修行が足りませんでした。出直してきます」と自分の認識レベルを知ることができます。

       

3)人生には期限があることに気付くことができる ・・・ 世の中には名作・古典とされているものが多々ありますが、それらを10冊選び、今から残りの人生で読むとしたら死ぬまでに読み切れるだろうか?と考えたことがあります(きっかけはマルセル=プルースト著「失われた時を求めて」を全10巻を見た時。世界一長い小説として有名)。本を読まないことは、先人たちが「読むといいよ」と言った無限に近い本のたった10冊の本も読まずに、その世界を知ることなく自分は人生を終えてしまう可能性があるのです。そう思うとちょっと残念な気がしませんか。

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