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お知らせ

2023/11/6(月)

アスゲンのせき止め薬は、安定供給しております!

せき止め薬が今、過去に類を見ないほど不足しています。これは医療用、一般用の区別はないようです。

厚労省からは医療機関や薬局などに対して、鎮咳薬や去痰薬の処方を最小限に抑え、過剰な発注を控えるよう各都道府県に対して通達を出す事態となっています(参照:「鎮咳薬(咳止め)・去痰薬の在庫逼迫に伴う協力依頼」令和5年9月29日 事務連絡)。

鎮咳去痰薬といえばコデイン製剤が思い浮かびますが、PMDA(医薬品医療機器総合機構)のホームページにて一般用医薬品における鎮咳去痰薬を検索してみたところ、その約9割がコデイン類を配合した製剤でした。コデイン類は中枢神経に作用し、せき反射を抑制することからせき止め成分として配合されます。「今回のせき止め薬の不足は、なぜ起きているのだろう? コデイン類配合製品が大部分であることとも何か関係があるのだろうか?」

私なりに調べたところ、以下の3つの理由によるのではないかと考えました。しかしながら実際のところ、これ以外にも様々な要因が絡んでいることから、あくまでも参考と捉えていただければ幸いです。

1)【 厳格な製造管理下にあるため 】 現在、コデインリン酸塩水和物又はジヒドロコデインリン酸塩(以下「コデイン類」という。)を含む一般用医薬品は、麻薬及び向精神薬取締法において家庭麻薬として規制されており、家庭麻薬の製造は、厚生労働大臣の免許を受けた家庭麻薬製造業者が、年間家庭麻薬製造計画書を提出し、かつ上半期・下半期ごとの製造許可を受け、 計画的に実施されております。この家庭麻薬の計画的製造は、コデイン類の流通の確保、乱用の防止及び製造のために必要なあへんの確保等を目的としたものであり、厳格に運用されています。以上のように、コデイン類は政府の厳格な規制下にあるため、「せき止め薬が足らない!すぐに増産してください!!」との状況になってもすぐには対応できません(参照:「家庭麻薬製造業者における原料麻薬在庫の管理等について」平成29年7月21日 薬生監麻発0721第4号)。

2)【 減産傾向にあると推測されるため 】 以下は2000年から2015年にかけてのコデイン類の製造量の推移を示したものです。両成分の毎年の製造量の対して近似曲線を引いてみたところ、傾きが負となりました。これは減産傾向にあったことを示しています。コデイン類は前述の1)ような厳格な規制があるため、減産していたものをすぐに増産するということは難しいと思われます。

(参照:厚労省ホームページ 「医療用麻薬製剤の需要:コデインリン酸塩水和物及びジヒドロコデインリン酸塩の製造量及び消費量の推移」より作成)

3)【 社会情勢の急激な変化を受けたため 】 ジェネリック医薬品メーカーにおける不適切事案に起因する各種ジェネリック医薬品の製造中止、および供給継続のための他社への製造移管に時間がかかることなどによる供給量の減少と不安定化、これに加えてコロナ禍が続いたことで対面での医療機関の受診を控える方が増加し、今の症状緩和には、まずドラッグストア等で一般用医薬品をお求めになるようになったからかもしれません。

このように厳しい状況ではありますが、アスゲン製薬の鎮咳去痰薬はコデイン類を含んでいないことから、現在のところ問題なく製品を市場に供給できています。散剤、錠剤、シロップ剤と剤型を揃えておりますので、お子様からお年寄りまで服用いただけます。ご使用にあたっては添付文書をよく読み、ご不明な点は医師、薬剤師、登録販売者にご相談ください。

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