
蘇葉の主な成分として精油(ペリルアルデヒド,リモネン,
α−ピネン),アントシアニン,フラボノイドなどを含み,抽出物には解熱や自発運動の抑制など,ペリルアルデヒドにはヘキソバルビタール睡眠延長,上喉頭神経反射抑制などの薬理作用があり,発汗,鎮咳,去痰,健胃,止嘔,解毒などに応用される.蘇葉の薬効成分は精油であることから揮発しやすいため,できるだけ新鮮なものを使用し,加熱する場合は短時間で行う.漢方用語に「六陳八新」という言葉があり,古いほど良いとされる薬草は6種類,新しいほど良いとされる薬草は8種類あるという意味で,蘇葉はこのうちの「八新」の一つで,新しければ新しいほど良いとされるのは,シソの薬効成分は精油であり揮発しやすいため,古くなればなるほど精油が少なくなるからである.