厚朴について その2
厚朴の原植物はモクレン科モクレン属の植物で、大形で山野に普通な落葉高木である。モクレン属植物は世界に約70〜90種あるとされ、東アジア、ヒマラヤ、北アメリカ大陸の温帯、暖帯に隔離分布しており、このうちホオノキMagnoria obovata、シナホオノキ(唐厚朴)M. officinalis、凹葉厚朴M. officinalis var. bilobaの樹皮を乾燥させたものを厚朴として薬用の原料としている。日本薬局方第十二改正までは日本産の厚朴であるホオノキ(和厚朴)だけが基原植物とされていたが、国内産量の低下が危惧され、また品質が同等であるとされたことから日本薬局方第十三改正(平成8年)より中国産のシナホオノキ(唐厚朴)や凹葉厚朴も基原植物に含められた。採取は剥皮のしやすさから梅雨明け〜夏の土用までの間に行うのが望ましいが、スギやヒノキなどの針葉樹の伐採に付随して行われるため冬季に行われることが多い。
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