
ウスバサイシンは中国東北部から華中,日本の本州及び九州北部の山地の林床に自生し,華細辛ということもある.葉は茎の先に2枚付き,心形で先は鋭形または円形,幅5〜12cm,両面の脈に沿って細毛があり,深緑色,質は薄い.葉柄は長さ10〜15cm.根茎はケイリンサイシンよりやや長く,節間が密で,細い根を出し,味は辛い.ケイリンサイシンは中国東北部,山東省,山西省,河南省などに分布し,林下,林縁,山陰の湿地に自生し,遼細辛や北細辛ということもある.ウスバサイシンに似るもののやや大形で,根茎は節間がやや長い.高さ12〜24cm,葉は2〜3枚,心臓形か腎臓形で,長さ5〜11cm,幅6〜15cm,先端は鋭形か鋭先形,基部は心臓形か深い心形,質は薄く,全縁,上面は緑色で短い伏毛で覆われ,下面は淡緑色で密に短い伏毛で覆われる.根茎は横走し,密にひげ根を付け,ひねる捻ると辛香を発する. 根が細く長く,葉茎の混入がなく,香気が強く,辛味が強く,後に舌に麻痺感が残るもので,土砂の付着がないものを良品とする.