細辛について その4
細辛の主な成分は精油(メチルオイゲノール,アサリルケトン,ピネン,オイカルボン,サフロール,シネロール,リモネンなど),辛味成分(ペリトリンなど),アルカロイド(ハイゲナミンなど)などを含み,主たる成分である精油には解熱,鎮痛,局所麻酔,降圧作用があり,鎮咳,鎮痛,去痰,利尿薬として応用される.ウマノスズクサ科植物には腎障害を起こすアリストロキア酸を含有する植物があり,1993年ベルギーで重篤な腎障害が発生し,日本では2000年に注意情報が出された.日本での薬用部位は根及び根茎であるが,他の根及び根茎生薬との鑑別を容易にするため地上部を付けた「お葉付き細辛」として取引され,使用する際に地上部を取り除いていたが,世界中でアリストロキア酸の腎障害が報告されるようになってから,お葉付き細辛は流通しなくなった.尚,中国の医薬品を規定している中国葯典では,2000年版までの細辛は全草が薬用部位として規定されてきたが,2005年版から根及び根茎と薬用部位を変更されている.
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