桔梗について その8
地中にまっすぐ伸びるキキョウの根は、漢方では鎮咳や去痰を担う生薬であり、主たる成分であるサポニンがその作用をもつ。そのサポニンは周皮に多いとされているが、現在主として流通しているキキョウは、周皮を除いた晒桔梗である。これは、漢方の五行説では肺に関する病邪に対しては白いもので対応するとされていることから、周皮を除いてより白くなったキキョウが良品とされているからである。また収穫後天日干しする場合、皮が付いたままでは皮去りのものより乾燥時間が非常に長くかかるため、皮去りとするのである。しかし、現在では、天日干しは少なくなり温風乾燥を行うため、またサポニン含量も多いため皮付きのものも見直されている。
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