運動はストレス解消に最適
仕事において強いストレス(不安や悩み)となっている事が「ある」と考えている労働者の割合は、実に59.5%にのぼります。
厚生労働省の「労働安全衛生調査(2018)」によると、現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 58.0%(2016年調査 58.3%)となっています。 強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者について、その内容(主なもの3つ以内)をみると、「仕事の質・量」が 59.4%(同 62.6%)と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が 34.0%(同 34.8%)、「対人関係(セク ハラ・パワハラを含む。)」が 31.3%(同 30.6%)となっています。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h30-46-50_kekka-gaiyo02.pdf
おそらく現在の割合は、2020年から今も続くコロナ禍により、増えているかもしれません。。
一般的にストレスとは「何らかの要因によって心身に負荷がかかった状態」のことを指します。ストレスホルモンの分泌などにより、脳や身体に影響を与え、ストレスに対処できなくなったとき心身の不調が発生します。ストレスを軽減するには、趣味に興じたりプライベートを充実させたりと、気持ちを心配事からいったん切り離してリラックスできる時間を作る必要があります。
ストレス解消の手段の一つとして「運動する」があります。今日はそのお話です。
ACSM's Health & Fitness Journal: May/June 2013 - Volume 17 - Issue 3 - p 14-19
STRESS RELIEF:The Role of Exercise in Stress Management
(ストレスを解き放つ:ストレス管理のおける運動の役割)
これによると、ストレスとうまく付き合う方法としての運動について、以下のような内容が紹介されていました。
1:1回約20~30分の軽い有酸素運動(ウォーキング、自転車、ヨガなど)を行った後は、心の落ち着きを感じる時間が数時間にわたって続いた、との報告がいくつか見られる。
これは運動によって体内のストレスホルモンの分泌が調節されるためであろう。
2:運動を行うにあたって、これを邪魔する要因を除くよう努力すると良い(時間がない、睡眠不足、やる気が起きないなど)。
3:1週間で合計150分のゆるい運動か、75分の少しきつめの運動をすると良い。
4:(軽めの?)運動を始業前に10~15分、と昼の休憩にも10~15分行うと良い。
5:運動は1人でも、グループで行ってもよい。 など
私は趣味でランニングをしております。その経験からお話すると、仕事のアイデアが出てこない時には仕事に一旦区切りをつけて離れ、数十分走ります。すると理由はわかりませんが、良いアイデアが浮かんだり(忘れないようにする必要があります)、走り終えた後、全く別の視点から仕事を見ることができるようになることが多くあります。また、走っている間は走ることに集中しないといけないため、頭の中が何もなくなったと感じ、一時的にストレスから解放される気がします。従って本論文の内容には、なるほどと思いました。
ストレスは生活に必要なものですが、過剰な場合、それは害になります。ストレス管理における運動の役割のお話が、皆さんにとってストレスとの付き合い方を考える際の助けとなれば幸いです。
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