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明日ゲンキになるマメ知識明日、ゲンキになるためのマメ知識

アスゲンのお薬に使用されている成分の原料や
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花粉症とどう付き合うか?

4月です! 春の風は私たちを新しい気持ちにさせてくれます。

一方、春の風は厄介なものも運んできます。そう花粉です。この季節、花粉症に悩まされている方も多いのではないでしょうか? 今日は花粉症とどう付き合っていくかについてのお話です。

<目 次>

  1:花粉症とは?

  2:心拍変動(Heart Rate Variability)とは?

  3:心拍変動は、健康な人とそうでない人でちがうのか?

  4:花粉症の人の心拍変動はどうなっている?

  5:花粉症とうまく付き合う ~ 心拍変動を使ってみては?

1:花粉症とは ?

花粉症は、免疫システムがスギやヒノキなどの花粉を異物と誤認して起こるアレルギー疾患で、遺伝子と環境の影響が絡む多因子疾患です。

なお、アスゲンにお客様からのお問い合わせが多いのは「花粉症に伴うアレルギー性鼻炎」ですが、目がかゆくなり、くしゃみが止まらず、鼻が詰まって頭がぼーっとして何もできない・・・辛いですよね。

こんな症状が少しでも軽くなる方法はないものか、と思っていたところ、出会ったのが「心拍変動」をモニターするというものでした。えっ、心拍変動って何?

2:心拍変動(Heart Rate Variability)とは?

心臓は安静時に1分間に60~80回拍動し、心電図の鋭い山がその動きを示します。拍動にはミリ秒(mili second :ms)単位で変動があり、これを心拍変動と呼びます。

心拍変動は自律神経系(交感神経+副交感神経)の機能を中心とした生理機能を反映する指標として、医学をはじめ、様々な分野で広く用いられてきました。

近年の心拍変動に関する動向をまとめると、以下のようになります。

① 心拍変動はストレス状態で変化し、病的状態では健常人と異なった傾向がみられる。

② 近年、様々な疾患ごとに一定の特徴が見い出されてきている。

③ 心拍数を簡単に測定できるスマートウォッチが開発され、取得データの解析技術も進歩している。

3:心拍変動は、健康な人とそうでない人でちがうのか?

以下に健康な人と肝硬変の人の心拍変動を比較したものを示します。健康な人は心拍変動が大きく、不調を抱える人は心拍変動が小さい傾向があるとされます。

本当にそうなのか? アスゲン社内でスマートウォッチを使用している私と、もう一人(体調不良を訴えることが多い)の心拍変動を比較したところ、先の内容を再現する結果が得られました。本当なんだ・・・!

4:花粉症の人の心拍変動はどうなっている?

では花粉症になると心拍変動はどうなるのでしょうか? 

同じ呼吸器系の疾患であるインフルエンザに罹ったときの心拍変動と比較してみます。

花粉症は長期間続く慢性炎症で、心拍変動が高く安定し、回復期にゆっくりと下がります。副交感神経が優位となり、だるさや眠気を感じることがあります。

一方、インフルエンザは急性炎症で、心拍変動が短期間で激しく変動し、急速に平常値へ戻ります。

このように慢性、急性といった疾患上の特徴も心拍変動によって確認することができます。

5:花粉症とうまく付き合う ~ 心拍変動を使ってみては?

心拍変動をモニターすることで、花粉症などの病気の兆候に気づき、「早めに寝る」、「お酒を控える」、「厚着する」など生活習慣を調整できます。

生活習慣の調整(以下、表「取り組み例」参照)で花粉症の発症を遅らせる対策が可能です。発症後は交感神経を優位にする行動で症状を緩和し、心拍変動の改善が「もうすぐ終わる」と前向きな気持ちに繋がるかもしれません。

まだまだ花粉症の季節が続きますが、きょうのお話が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

<参 考>

1)心身医学における心拍変動 Jpn J Psychosom Med 61:126-132, 2021

2)肝硬変患者における心拍変動分析のメカニズムと予後への影響" The mechanistic and prognostic implications of heart rate variability analysis in patients with cirrhosis /Physiological Reports. 2022;10:e15261.)

3)アレルギー性鼻炎患者における心拍変動の解析 Heart Rate Variability Analysis in Patients with Allergic Rhinitis /The Scientific World Journal Vol. 2013, Article ID 947385, 4 pages

4) Nightly Recharge in Polar Vantage V2 and Polar Flow /Polar Electro Oy

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