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明日ゲンキになるマメ知識明日、ゲンキになるためのマメ知識

アスゲンのお薬に使用されている成分の原料や
それぞれの効能などをわかりやすくご紹介しているページです。
健康に関する最新情報もあわせて随時更新してまいりますので、
毎日の豊かな暮らしづくりにぜひご参考ください。

SDGs「瑞浪市をウォーカブルシティにできるか?」
SDGs 目標 No.11:住み続けられるまちづくりを

5月です! 外に出かけたくなる季節になりました。アスゲンから瑞浪駅への帰り道に吹く風もさわやかです。

ウォーカブルシティとは?

私の住んでいる名古屋市では、ウォーカブルシティ(Walkable city)を目指す一環としてこんなイベントが開かれています。それは市内の書店や図書館が連携し、1回の書籍購入や貸し出しに対して1枚のしおり(写真:東山動物園にいるコモドドラゴンをかたどったものです)をもらうことができ、それをイベント期間中に3枚集めて名古屋駅近くの引換会場に行くと特製ブックカバーがもらえるというものです。会場に駐車場はないので、徒歩か公共交通機関を利用することになります。

これは「名古屋市は徒歩と公共交通機関で行きたいところへ移動することができますよ、歩くことは健康にも良いし、車を使わないからCO2削減にも貢献できる都市を目指しています」のアピールにより、名古屋市の価値を上げることが目的のひとつでしょう。

瑞浪市の交通環境

では、瑞浪市をウォーカブルシティにできるか? これが今日のテーマです。

わたしはときどき会社から駅までの3km強を30分ほど歩くことがありますが、ちょっと大変です。コミュニティバスはありますが、退社の時刻に合うバスはありません。現状、瑞浪市は自動車無くして自分の行きたい時に自分の行きたいところへ行くのは難しい街かと思います。だからこそ18歳で自動車の免許を取得後は後期高齢者(75歳以上)になっても運転する方がいるのでしょう。

自動車って本当に便利ですよね。家の前から目的地まで体力を消耗することなく、天候に関係なく到着することができ、荷物も運べます。人によってはたった200m先(徒歩3分)のコンビニまででさえ、自動車を使う方もいます。理由を聞くと「道に歩くところが無いからかえってあぶない」とのこと・・・。ウォーカブルシティ実現への課題は多いと感じました。

ただ、自動車に乗っていると当然、身体活動は減ります。以下に自宅からアスゲン製薬への電車通勤と自動車通勤におけるある日の歩数を示します。電車通勤は自動車通勤の1.5倍以上歩いていました。

都市の規模と1日当たりの歩数の関係

一般的な傾向として都市の規模が小さくなるにつれ歩数は減る傾向にあります。

ちなみに瑞浪市の令和2年度の人口は37,150人であることから人口5万人未満の都市、の場合が該当します。偶然ですが名古屋市(人口約233万人 ※2024年10月01日現在)に住んでいる私の歩数が都市規模100万人以上の歩数とほぼ同じだったのは驚きです!

あなたの地域をウォーカブルシティにするには?

アスゲン社員の83%は多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市から自動車通勤しています。そこで「あなたの地域をウォーカブルシティにするには?」について何人かにインタビューしてみました!

①安全な歩道をつくる(歩行者専用道路をつくる)

②地域の中に何通りかウォーキングコースを作り、看板で知らせる

③少し長め(約10km)のウォーキングイベントを企画・参加し、歩くことへの抵抗を減らす

④駅前にレンタルサイクルを設置する

⑤散らばっている集落を1か所にまとめ、コンパクトな街に作り変える

なるほど、貴重なご意見ありがとうございます!

地域環境と身体活動の関係

歩数が減る、つまり身体活動が減る原因としては、感覚的に「瑞浪市は車社会」だからと思っています。地域環境と身体活動に関しては世界各国で様々な研究がなされており、身体活動が活発な環境とはどのようなものかについて以下のことが分かってきています。先ほどの皆さんの意見と重なるものもありますね。

1:居住地と商業地の混合の程度「混合土地利用度」が高い。

2:住宅密度が高い。

3:道路の連結性が充実している。

さらに次の特徴があるとされます。

1:近くに多くの店がある。

2:近くに交通機関の乗り換えがある。

3:道路に歩道がある。

4:近くに自転車道が整備されている。

5:低価格利用可能なレクリエーション施設がある。

従って一般的には都市化された地域で多く認められる上記のような地域環境が身体活動の高さと関連しているのではないかと推定されます。

瑞浪市をウォーカブルシティにできるか?

日本では都市への人口集中に伴う地方の過疎化問題に伴い地域間の健康格差が表面化してきています。これは瑞浪市に限った問題ではなく、多くの地方都市が解決しないといけない問題です。歩ける街の実現を考えるにあたり、瑞浪市が策定した「令和7年3月版 瑞浪市都市計画マスタープラン」を読み、地域交通環境だけでなく、産業構造、土地利用と開発状況、市街地の整備、都市機能、人口動態なども含めた検討・実行が必要であることを知り、街作りの難しさとその興味深い内容に驚きました。

皆さんがお住いの地域でも都市計画マスタープランが策定されていると思いますので、自分の街の可能性を再確認し、ウォーカブルシティとして楽しむ方法を考える機会として読んでみてはいかがでしょうか。

「生活習慣病予防のため毎日30分歩きましょう!」と言われますが、正直なところなかなか難しいでしょう。とはいえ、車社会である地域では、歩きを含めた身体活動について見直す必要があるかもしれません。モータリゼーションと時を同じくして、歩く機会は減り、運動不足が原因の生活習慣病患者を増加させていることは事実であり、増大する医療費のことを考えると、国は国民にもっと歩いてほしいと思っているでしょう。

<参 考>

(1)都市規模による歩数の違い:国民健康・栄養調査2003-2010年のデータを用いた横断研究(第63巻 日本公衆衛生誌 第9号 p549-559,2016)

(2)令和7年3月版 瑞浪市都市計画マスタープラン(岐阜県 瑞浪市)

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