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明日ゲンキになるマメ知識明日、ゲンキになるためのマメ知識

アスゲンのお薬に使用されている成分の原料や
それぞれの効能などをわかりやすくご紹介しているページです。
健康に関する最新情報もあわせて随時更新してまいりますので、
毎日の豊かな暮らしづくりにぜひご参考ください。

SDGs 太陽光発電は本当に"クリーン"なのか?
SDGs 目標 No.7:「脱炭素」の裏に隠れた環境リスク

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澄み渡った空気から強い日差しが降り注いでいます。

秋真っ盛りです。日差しと言えば、ここ10年ほどで太陽光発電施設を様々な場所で目にするようになりました。

電気を"売る時代"をつくった、太陽光発電のFIT制度

日本政府は再生可能エネルギーの普及を促進するために、2012年より民間発電施設から電力を買い取る制度(FIT制度(固定価格買取制度))を導入しており、太陽光発電施設を日本各地で多く見かけるようになりました。

2022年からはFIP制度(フィードインプレミアム制度:FITの後継制度で、市場価格にプレミアム(補助額)を上乗せして買い取る仕組み。)も導入され、現在この2つの制度が運用されています。

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この様に再生可能エネルギーの代表として「太陽光発電」への注目度は高く、二酸化炭素排出がゼロということから温暖化対策の切り札の一つとされています。

太陽光発電はベストな選択か?

ここで現在知られている発電設備を比較してみましょう。

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リサイクル性や設置時の環境負荷を考えると、一長一短と言ったところでしょうか。

本当にクリーン?山を削って設置する太陽光パネルの現実

さて、私は旅行先で山の斜面を覆う太陽光パネルを見た時、こんなことを思いました。

" 家屋の屋根や壁に太陽光パネルを設置するのはともかく、山の斜面や休耕地などに太陽光パネルを設置するのは自然破壊ではないのか? 

太陽光発電は二酸化炭素を出さないが、それを吸収してくれる山の木を切り、土地を造成してまで設置することは"クリーン"なのか? "

地球環境保全 = CO2削減だけではない

そこで『南向きの山の斜面(100m四方=1万㎡)に太陽光発電設備を設置した場合と、そのまま森林として残した場合で、30年間に削減・吸収される二酸化炭素(CO₂)の量』を大まかに見積もり、比べてみました。

見積もりに用いた条件は、文末の ●● 前提条件 ●●  をご覧ください。

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あれっ?意外に太陽光発電、CO2削減効果が高いじゃないか??

太陽光発電設備のための造成・製造・廃棄によるCO₂排出を差し引いても、太陽光発電の方が約20倍のCO₂削減効果があると見積もられます。

しかしよく考えてください。森林は生態系保全・水源涵養・土砂災害防止などの多面的価値を持つため、CO₂だけで判断するのは不十分ではないでしょうか。

CO₂削減だけで本当に"エコ"と言えない?

森林の多方面価値を加味した場合、地球環境的にとって、私たちにとってどちらが良いのでしょうか?

二酸化炭素は削減できたが、辺り一面太陽光パネルというのは、人間にとって良いことではないですから。

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再生可能エネルギーは「導入すれば終わり」ではなく、廃棄・リサイクル・地域環境との調和まで含めて設計することが本当の"クリーン"につながります。この視点を持つことが、持続可能な未来への第一歩です。



●● 前提条件 ●●

<太陽光発電によるCO₂削減量(30年間)>
前提条件
• 設置容量:1万㎡で約1MW(メガワット)程度の太陽光発電が可能
• 年間発電量:1MWあたり約1,000,000kWh(地域差あり)
• CO₂削減係数:0.3145kg-CO₂/kWh(火力発電との比較)

※製造・設置・廃棄によるCO₂排出量もこれに含めます。
• 製造・設置・廃棄を含む排出量:太陽光パネル1kWあたり約1,000kg-CO₂(NEDO試算)
• 設置容量:1MW(=1,000kW)

<森林によるCO₂吸収量(30年間)>
前提条件
• 樹木のCO₂吸収量:杉の木1本あたり年間約14kg-CO₂
• 樹木密度:1万㎡で約1,000本(10㎡に1本と仮定)

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