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受託製造

品質統括部 顧問 鈴木 至

東濃地区で唯一の医薬品メーカー
より良い医薬品づくりを目指して

90年以上の歴史があるアスゲン製薬ですが、ここ岐阜県瑞浪市の工場は平成19年に完成した工場です。アスゲン製薬は、社員みんなが東濃地区で唯一の医薬品メーカーとしての誇りを持って一生懸命取り組んでおり、常に新しいことにもチャレンジをしています。

平成26年7月1日より日本は正式にPIC/S(医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム)加盟メンバーとなり、これにより更なるGMPの国際整合性、国際連携が求められるようになったことから、製薬企業はより厳しい対応を迫られることになりました。アスゲン製薬はGMP、コンプライアンスを順守し、問題を1つ1つクリアしながらより良い医薬品づくりに努めています。

またアスゲン製薬では自社製品を製造するとともに、受託製造にも力を入れています。受託製造では相手先ブランドで製造をする「OEM」はもちろん、同じ相手先ブランド名で製造するのですが、製品の設計など企画開発から行う「ODM」も得意な分野で、お問い合わせも年々増えています。

製造、包装まで一貫製造
中間工程の受託製造も可能

アスゲン製薬は、顆粒剤や錠剤といった内服固形製剤の製造に特化しています。製剤から包装までを一貫して行っていますが、扱う品目数が多いため、ラインでの製造ではなく各工程で部屋を仕切り、製造していきます。

口から服用するものですから、医薬品の製造管理や品質管理の考え方において一番あってはいけないのが異物・異種混入です。工程ごとに異物の混入が無いか、有効成分が規格通り含まれているかなどのチェックを行って、次の工程に進むようにしています。

製造工程は製品によっても違いはありますが、例えば錠剤の場合はまず原料の秤量から始まり、混合した後打錠を行うのですが、成形し難い製剤は流動層造粒乾燥機で混合・造粒を行います。原料を混合し、結合剤を吹きかけて湿らせて造粒し、乾燥させるところまでを同じ機械の中で行っていきます。

造粒されたものは、次に打錠機で粒子や粉体を圧縮して錠剤にしていく打錠工程に移ります。打錠したものは製品によってはフィルムコーティングを施し、錠剤の苦味を抑えたり、色をつけるという工程になります。その後、錠剤に異物や汚れ、欠けなどがないかを機械にかけて全数検査します。ここで良品と不良品に分けていきます。

ここまできたら、次は包装の工程です。製品をガラス瓶に充填したり、PTP包装を行い、瓶などにラベル貼りを行い、添付文書と一緒に個装包装をしていきます。

このように、製剤から包装までの一貫製造を行っているため、全行程の受託製造はもちろん、フィルムコートから、または錠剤の検査から出荷までといったような中間工程の受託ということも可能となり、幅広いニーズに答えることができます。

新しい取り組みにもチャレンジ
受託製造にも還元

アスゲン製薬では、創業以来、漢方や生薬を含んだ製剤の製造を得意としていますが、時代に合わせて新しい取り組みも行っています。

例えば、口の中ですぐ溶け、水なしで飲むことができる錠剤や顆粒剤というのは、今後需要が増えていくことが予想されるので、その製剤開発に力を入れています。水なしで飲めるということは、口の中ですぐに溶けるものではないといけませんが、溶ければいいというものではありません。それによって、苦味等が強く出てしまうものであっては、溶けても飲み込むことができないからです。

そこで、苦味等の成分をマスキングして覆い隠したり、同じ効能でも苦味等の少ない成分を選んだりしますが、承認基準で使うことのできる成分は決められているので、それほど選択肢の多いものではありません。限られた中で工夫をしています。

また、解熱鎮痛剤として知られるイブプロフェンは、とても錠剤にしにくいという特徴があります。製造工程の中で、打錠という工程では、上杵と下杵によって圧縮して錠剤にするのですが、イブプロフェンは杵の表面に付着してしまう打錠障害を起こしやすいのです。

こうなると正しく錠剤を製造できなくなってしまうため、打錠機の速度を落とし、ゆっくり確実に打錠していかなくてはいけませんが、そうすると1時間当たりに製造する量が減るため、製造コストなども上がってしまいます。

そこで、添加剤など製剤設計段階から工夫をして、打錠機の能力を上げていくように製品を開発中です。この製剤が製品化されれば、イブプロフェンを含む製剤がもっと効率よく製造できるようになります。

アスゲン製薬の得意分野である生薬製剤につきましても、新たに単味生薬のエキス製剤の開発に着手し、製剤化を行っております。

このような自社での取り組みのノウハウは、受託製造にも還元できるものと考えております。

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